■低気圧・台風進路予報の解説
「低気圧・台風進路予報」は従来の台風進路の予報円に相当するものですが、中心位置の確率の分布で表わすため、 確率の高低を判断することが出来ます。また台風だけでなく低気圧についても予想します。
  ■中心位置の確率 [時刻1]

青~桃で示された領域は低気圧・台風の中心位置がその地点に達する確率を表しています。青は確率が低く、桃は確率が高いことを示します。 黒い領域は確率が0です。ここで示されているのはあくまでも中心位置であり勢力を及ぼす範囲ではないことに注意が必要です。 これは予報円が暴風域や強風域を示すことと異なります。
  ■中心位置の確率 [時刻2]

このページで示している[時刻1~3」は時間の進展をあらわします。一般に予想時間が短いほど中心位置は狭い領域に高い確率で予測できますが、 予想時間が長くなるに従い領域は分散し確率は低くなります。領域が分散することは時間の進展に従い予報円が大きくなることと同じです。 時刻1はある程度狭い領域に中心位置があることが予測されていましたが、 時刻2では大分領域が分散してきました。 時刻2で確率が最も高く予想されているのが図中A付近です。次いでBですが、Cという可能性も低くはないようです。そして青で示されている領域であるD のような可能性もゼロではありません。 このように予報円とは異なり確率の高い場所、低い場所を判断することが出来ます。
  ■中心位置の確率 [時刻3]

時刻3ではさらに領域が分散しました。ここで気圧の等値線が横長の楕円状になりました。気圧の等値線はそれぞれの中心位置の場合の気圧配置の平均 を表示しています。従って、実際に楕円になるわけではありません。ではどのようになるのでしょうか。次の図は時刻3と同時刻の広域予報の気圧・風速 です。
  ■広域予報の気圧・風速 [時刻3]

広域予報で台風が予報されていますが、この中心位置を「低気圧・台風進路予報」の図で示されている可能性のある中心位置に合わせ、影響を及ぼす 範囲を判断します。確率図の気圧ではなく広域予報の気圧で判断します。この例では比較的可能性の高い西に中心位置が到達した場合奄美大島は暴風圏外 ですが、東に到達した場合には暴風圏内に入る可能性もあると判断できます。
逆に、広域予報を見る場合は低気圧・台風の中心が確率分布に従って図中A3,B3またはC3等へずれが生じることを想定する必要があります。
  ■「予報円」と「進路確率分布」の比較

この図は気象庁が実際に発表した予報円を書き入れた例です。予報円の中心を「+」で示しています。予報円は紀伊半島付近まで引かれていますが 進路確率によると、紀伊半島付近に到達する可能性は低く、予報円中心の南方または、北東から北方に中心のある確率が高いと判断できます。
低気圧・台風進路予報は一日一回午前8:20に更新されます。
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